廃液処理班出動編


誰でも作れるギター・エフェクター」に
掲載されている5機種のラスト
「FUZZ界の暴れ馬FUZZ EXPLOSION」を作ります。
「セッティングしだいではリングモジュレーター
サウンドも発揮する」らしい、
なんだか私のようなエフェクター無知には
得体の知れない機種にトリを飾らせます。
しかも、ついに「プリント基盤製作」まで欲張ります。
いままで躊躇していたのですが
「誰でも作れるギター・エフェクター2」に
付録でパターンフィルムが、
そして感光させるための道具として、
写真用ではありますがライトボックスを
所有していること。
この2点がクリアされたので
一歩踏み出すことにしました。
紫外線灯ですと6分くらいで大丈夫らしいのですが、悲しいかな写真用ですので当然蛍光灯です。
10倍くらいを目安に一時間15分ほど感光させ
フィルムを剥がし

専用現像液にひたすと・・・
おー!マスクされた所を残し緑地が落ちて
銅色へと変化しているではありませんか。
この後、よーく水洗いして
エッチング液のプールに
浸します。

1時間ほど様子を見ながら浸しました。
そしておもむろに引き上げティッシュで
エッチング液をよーく拭き取り(このティッシュも
普通に捨ててはいけないと思います)
ビッチリ水洗いすると・・・
なんだか、それっぽい基盤へと姿を
変えているではありませんか。
科学?化学?物理?哲学?
まぁ、何らかが作用しているのでしょう。
ホントにこれで電気が流れるのかどうかは
さておき、大切な仕上げがあります。

それは
廃液処理だ!!!

エッチング後「廃液」となった液体に
この処理剤(AとB、2つ使用)を
添付の説明書をよく読み
キッチリと

片をつけます。結構熱くなります。
ホッカイロの原理か?それはさておき
驚いたことにA剤B剤ともに処理が終わった後、
セメントを混入し固めてフィニッシュに
持ち込むということです。
ホームセンターで一番小さい袋が「10Kg」
そんなに要らないんですけど・・・セメントなんて・・・
しかし、買いました。混ぜました。固めました。
それで「不燃物」として在住地区行政に
従い
捨てました。
緊張の廃液処理後
アクリルカッターで基盤を程よい大きさに切断し
パーツの足を通す穴をポンチでマーキング。
その後、本当は0.8mmが良いらしいのですが
手元に1mmしかなかったので
それを電動ドリルに取り付け
強行突破しました。
穴あけ後、エタノールで基盤を拭くと
ジャーン。
強行突破も響き
穴がヨレヨレですが、それっぽい物体が
眼前に現れました。
んーケミカル。
プリント基盤を使用するということは・・・
つまりパーツの足が短くても問題ないと。
そこで、「ジャンクラジカセ」から
使えそうな数値のコンデンサを
抜き取り
容量をチェックし
実装してしまいます。
流石に不器用な私でも、だいぶ慣れてきた
感もあり(慢心?)、
かなりの短時間で基盤部は完了。
裏は・・・まぁ、こんなもんです。
得体の知れない音が出そうなエフェクターなので
今後実験用ケースとしての役回りを想定し、
いつもより一回り大きめなものを使用します。
芸術家や学究肌は、いつの世も貧乏なのです。
おまけにLEDやら、フットスイッチは
RR DISTORTION」からの移植です。
まぁこのケースも
いずれ活躍するときが来るでしょう。
忘れるところでしたがトランジスタ4個も
キッチリ挿入しました。
そしてチャチャッと音が出るのかチェック。
おー!さすがプリント基盤。一発で音が出ました。
ホントにこんな感じの音で良いのかどうか
イメージの欠片さえ持っていない所は
大問題ですが・・・
まずは、

「FUZZ EXPLOSION OFF(80kbMP3)」

の音です。「FUZZ界の暴れ馬」らしいので
つい、こんなフレーズが・・・
次に左写真のセッティングで

「FUZZ EXPLOSION ON1(80kbMP3)」

です。おそらく「FUZZ100%」な音の筈です。
そして「荒馬」にふさわしく全部フル!

「FUZZ EXPLOSION ON2(80kbMP3)」

12フレットから上を弾くと音程も崩れ
「リングモジュレータ的なサウンド?が・・・
ズバリ言って惨敗というか。
リングに上がる前に勝負はついてましたから。
何のイメージも持たず、「こんな感じの音を出して
やるんだ!」との意気込みも持たず、
教科書に載っている機種だから作った。
ただそれだけ。
そんな事で「感動」は生まれません。
エフェクターも楽器なのです。最初に「BM BOOSTER」を作った時より知識も、本当に微々たるものですが製作技術も向上しているはずです。
ですが、そんな事は、どうってことねぇんです。
隠しておきたくても溢れ出てしまう闘魂あっての
「エフェクターを創ってみたよ」なのです。
「何だか分からんが面白そうだ。」で飛びついてこそ、「この音カッコいいだろ!」の思いあってこそ
私の創るエフェクターなのです。
その最大のバックボーンである「闘魂」が
西の空に傾いてしまったからには・・・
第一部完
「FUZZ EXPLOSION SAMPLE(510kbMP3)
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