意外とサラサラ編       サラバ!JH FUZZ編
基盤配線に自身のない私は大英断を下しました。
それはケース加工で大失敗した

JH FUZZ
の基盤を取り外し「テスト用個体」として
第二の人生を歩んでもらうという悲しい選択です。
やはり、「電池外付け」は使用上不便満点でした。
また、作ればいいんです。
                                                               
基盤を外します。
サラバ!JH FUZZ.。

これ程の犠牲を払う以上、
新しい試みを成さなければなりません。
そこで、かねてから気になっていた
ポットと基盤の絶縁を施すことにしました。

これまた、「ジャンク」の古いエフェクターを
分解したところ、塩化ビニールシートのようなもので
絶縁してあるのを発見しました。
それを両面テープでポットに貼り付けてみました。

そして今や亡骸と化した「元JH FUZZ」のケースに
「RR基盤」を配線し果たして
音が出るのか出ないのか試してみます。
出ない・・・音が出ません。
やはり私にはまだ複雑すぎる
回路だったのでしょうか・・・
仕方なく基盤の配線をチェックしようとした瞬間です。
「あっ、オペアンプが付いてない。」
これでは、音が出ないのも当たり前です。

オペアンプをソケットに挿し再びチェックです。

音が出た!

しかも、予想より良さそうな音が。
懸念していたハンダ付け箇所の多さも
「ジャンク」のコンデンサーも
どうやら問題無さそうです。

音が出ると分かれば気持ちも、はやります。
基盤からの線をしっかりとハンダ付けし

心を落ち着けるために熱伸縮チューブで
ダイオードを絶縁します。
このチューブは剥き出しになっている線で
ショートの心配がある箇所へ通してから

熱を加えると縮んでフィットする優れものです。
やっと、絶縁対策にも気を配れるようになってきました。
そして、配線完了!
電池もビシッと収まりました。

LEDも点灯しました。
テストの時、オペアンプ入れ忘れた以外
ほとんどノートラブルです。

しかし慢心はいけません。
自身と慢心は別物です。
ヴォリュームとディストーション
調整ノブを取り付け、ひとまず完成です。
闘魂BOOSTERのようにレタリングを施すことも
考えたのですが、予てからの資金難を考慮し
パーツとして一番高価ともいえるケースを
使いまわすため断念しました。
つまり、この「RR DISTORTION」は、
実験体としての役目を果たした後、
消え去ることを運命付けられた悲しい機種なのです。

感傷に浸ることなく実験開始です。
これまでの経験で、まずは大きく音のキャラクターが
変わる所から攻め、その後細かい箇所を詰めて
いくのが得策と悟りましたのでズバッと
ICオペアンプ交換行ってみます。

使用機材は以下参照のほどを。
Guitar MoonStoratoShape 
HumbackerTrebllePU
Amplifier VOX AD30VT UK'80S
GAIN12時VOLUME全開
TREBLE全開,MIDDLE全開,BASS全開
Cables Honda Sound Works LOVE typeA

RR DISTORTION OFF(110kbMP3)

もちろん、「RR DISTORTION」の
つまみは両方ともフルです。

まずは教科書指定のLM741CNです。

LM741CN(210kbMP3)

これは、これで良いじゃないですか。
今まで持っていた「DISTORTION+」のイメージが変わりました。それと教科書にも「ハイが暴れ」と書いてあるのですが、私自身「音の暴れ」が今ひとつ
分かっていませんでした。
しかし、今回多少なりとも「音の暴れ」を認識できたかもしれません。ありがとう「RR DISTORTION」。

次はメーカー違いで同等品らしいMC1741CPです。

MC1741CP(235kbMP3)


全く違う音になりました。LM741CNと比較するとローが、かなり増してます。しかし、モタリ気味というか
ローだけ遅れてくる感じがしないでもありません。
小さいアンプリファイアでのレコーディングでなら
使えるかもしれませんが。


そしてNE5534Pなのですが

NE5534P(220kbMP3)

これです。高中低域のバランスが
他2名と比較して段違いに好みです。
ノイズも一番少ない気がしますし。
迷いなくチャンピオン決定です。
今回もオペアンプと音の関係性を
思い知る結果となりました。
チャンピオンに輝いたNE5534Pも
偶然購入してみたうちの一つですし、
樹海での宝探しに足を踏み入れてしまったような
気がしないでもありません。
エフェクター製作界に住む魑魅魍魎に慄いております。それと、基本的に「望む音ありき」で臨んでいた
エフェクター製作でしたが、「偶然出ちゃった音」を
楽しむのも一興ではなかろうかとの
考えも芽生え始めました。
再現できれば偶然では無くなる訳ですし。
ある特定の曲にしか使えない「一芸野郎」でも、
そいつにしか出せない音があるのなら
立派なのではなかろうかと。


しかし、「全てのトーンは弾き手の頭の中にある。
との思いを堅持しつつ宝探しを続けたいと思います。

RR DISTORTION SAMPLE(2.4MB MP3)
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